馬酔木とは何でしょうか?
といいますか、そもそも読み方はどう読むのでしょうか?
「馬酔木」は正直ぱっと見では絶対読めないかと思いますので、後ほどご説明させていただきますね。
また、馬酔木には毒があるらしいです。
馬酔木とはなんだか危険なもののようです。
ですが「馬酔木」という名前の居酒屋が鹿児島の国分や加治木にあったり、千葉県千葉駅にも「馬酔木」というレストラン&カフェ・バーがあったりとお店の名前につけられるほど逆に魅力的な存在でもあるようです。
実は、馬酔木は毒があるだけあって、見た目的にはとてもキレイなものなのです。
ですので、馬酔木の写真も掲載いたします。
という訳で、早く馬酔木とは何を説明して、という声が聞こえてきますので、今からご説明させていただきますね。
馬酔木とは?読み方は?名前の由来は?
馬酔木とは何かと言いますと、名前にも入っていますが「樹木」になります。
もう少し詳しく書きますと、ツツジ科アセビ属の常緑低木になります。
具体的にどんな見た目なのかといいますと、こちらの写真が「馬酔木」になります。
馬酔木の花、とても美しいですよね。

馬酔木
読み方は「あせび」と読み、ほかにも「あしび」「あせぼ」という読み方もあったりします。
なんと、読み方が難しいだけでなく、馬酔木には色々な複数の読み方が存在しています。
どうですか?
漢字を見ただけで読み方が合っていた人はいらっしゃったでしょうか?
基本的に「あせび」とは読めないですよね。
f私ももちろん最初は読めませんでした。
なぜこの植物は馬酔木という名前がついたのでしょうか。
名前の由来はといいますと、馬が食べると、酔ったかのようにふらついてしまう木であるところから、「馬酔木」と名づけられました。
なぜ酔ったようにふらついたのかは馬酔木の毒という危険な理由があるのですが、名前の由来自体は面白いですよね。
馬酔木(あせび)の形態や生態

アケボノアセビ
馬酔木の形態や生態ですが、まず木の高さはおおよそ1.5メートルから4メートルぐらいになります。
葉は楕円形で深緑色になります。花も咲いて、春の
初めのころにたくさんの白くて壺の形をした花をつけます。
ちなみに園芸品種としてピンクの花が咲くアケボノアセビなんかがあります。
個人的には特にピンクの花が咲くアケボノアセビが可愛くて綺麗だなと感じましたが、みなさんいかがでしょうか?
馬酔木(あせび)の分布
馬酔木はどういう所で自生するのでしょうか。
馬酔木の分布は日本の本州や四国、九州の山地に自生しています。
どちらかといえば多少乾燥した環境を好みます。
ちなみに多くの草食哺乳類は馬酔木には毒があるため食べるのを避けますので、草食動物が多い地域では、馬酔木は残って多くなる場合があります。
そこから、馬酔木が目立って多い地域は草食獣による食害が多いことを疑うことが出来たりします。
なるほど~、って感じですよね。
馬酔木(あせび)の毒について
先ほどから何度かお伝えしておりますが馬酔木には毒があります。
馬酔木は有毒植物なのです。ですので葉を煎じて殺虫剤として利用されます。
毒の部位は全株、葉、樹皮、茎、さらには花になります。
有毒成分としてはグラヤノトキシンI(旧名アセボトキシン)、アセボプルプリン、アセボイン、アンドロメドトキシン、ジテルペンとなります。
アセボプルプリンとか毒らしからぬ可愛い名前ですよね。
以上のように数多くの有毒成分を馬酔木は有しており、毒の症状としては呼吸麻痺、神経麻痺、血圧低下、腹痛、下痢、嘔吐などを引き起こします。
ですので、馬酔木の花が綺麗だからといって、気をつける必要があります。
ちなみに近年では、馬酔木の殺虫効果を自然農薬として利用してみようという試みもおこなわれていたりします。
豆知識:有毒植物といえど馬酔木(あせび)という居酒屋やカフェレストランが鹿児島県の国分や加治木、また千葉県にもある
店名の正式な由来はわかりませんが、もちろん有毒植物だからというわけではなく、馬酔木の花の綺麗さ、また、「馬酔木」はパッと見では読めないところなどから、洒落たこだわりのあるイメージのある言葉というところなどから名づけられたのではないのでしょうか。
ちなみにいくつか見つかりましたので、掲載させていただきますね。
活魚旬彩馬酔木国分店
所在地:鹿児島県霧島市国分中央5丁目8−17
活魚旬彩 馬酔木 加治木本店
所在地:鹿児島県姶良市加治木町港町105
レストラン&カフェ・バー 馬酔木
所在地:千葉県千葉市中央区富士見2丁目5−5 B1F
馬酔木(あせび)の花の写真
馬酔木の綺麗な花などの写真を掲載いたします。
ぜひ楽しんでくださいね!
馬酔木(あせび)という俳句雑誌や短歌雑誌がある?
馬酔木という短歌雑誌について
斉藤茂吉
馬酔木という有名な短歌雑誌が過去に発行されていたことは皆さんご存知でしょうか?
年代としては1903年6月~1908年1月までで、全32冊が発行されました。
発行は根岸短歌会の発行となります。
どんな短歌雑誌だったのかといいますと、正岡子規が亡くなった後に、正岡子規門下の機関紙として伊藤左千夫の主唱で始まりました。
正岡子規という名前を知っている方は多いのではないでしょうか?
編集者も有名な人が多く、伊藤左千夫、長塚節(たかし)、森田義郎、安江秋水、香取秀真(ほつま)、岡麓、蕨真(けっしん)、平子鐸嶺、結城素明などがいます。
そしてこの馬酔木はこれまた次のような有名な人たちを育てます。
それは斎藤茂吉、石原純、中村憲吉、古泉千樫、島木赤彦などになります。
斎藤茂吉は多くの方が知っているかと思います。
ちなみに斉藤茂吉の代表作の短歌には「最上川逆白波のたつまでにふぶくゆふべとなりにけるかも」などがあります。
馬酔木という俳句雑誌について
短歌雑誌だけでなく、馬酔木という有名な俳句雑誌も実はあるのです。
創刊は1928年7月になります。
池内たかしらの指導による1922年4月創刊の「破魔弓」が改題されたものになります。
主宰は1929年から水原秋桜子(みずはらしゅうおうし)になります。
ちなみに水原秋桜子という名前ですが男性になります。
山口誓子、加藤楸邨(しゅうそん)、石田波郷らが参加しています。
主観の強調や情感の流露を主張してからは、客観写生を良いものとする高浜虚子らの「ホトトギス」派と対立して、新興俳句運動の口火を切った短歌雑誌になります。
馬酔木(あせび)の育て方
最後に馬酔木の育て方のポイントをご説明いたします。
日当たりや置き場、用土について
午前中は半日陰か日なたが向いています。
ですが、花数は少なくなってしまいますが、日陰でも比較的よく生育します。
また、土壌は乾燥しすぎない水はけのよい土壌が良いでしょう。
鉢植えの場合の用土ですが、水もち、水はけがよくて、腐植質に富んだ土壌でよく生育しますので、赤玉土の小粒、鹿沼土小粒、腐葉土を等量ずつ混合した配合土などを使うとよいでしょう。
植えつけや植え替えについて
植えつけは3月から4月、もしくは10月から12月上旬が適した時期になります。
庭植えを行う場合、根鉢の2倍以上の大きさの穴を掘って、底の土に元肥や腐葉土を混ぜて植えます。
鉢植えの場合は2年に1度を目安として、根を3分の1くらい整理して、ひと回り大きな鉢に植え替えます。
植え替えの時期は先ほどご説明させていただいた庭植えと同じになります。
水やり
庭植えの場合は特に必要はないのですが、夏の暑い時期には乾燥しますので、朝もしくは夕方に水やりをします。
鉢植えの場合は春から秋の間は枝が伸びますので、十分に水やりをしましょう。
肥料について
花が終わって、新しい芽が伸びる前の3月下旬から4月上旬に緩効性化成肥料を施しましょう。
また、花芽分化が終わる9月下旬から10月下旬には、春と同様の肥料の半量を施しましょう。
害虫や病気について
害虫としては秋まで、汁液を吸い、葉を白く変色させるグンバイムシだったり、葉を食害してしまうハマキムシなどが発生します。
病気は特にありません。
増やし方
6月から7月に、その年に伸びて堅くなった枝をさし穂に使います。
鹿沼土だったり赤玉土の小粒、さし木用土を使ってさします。
主な作業(剪定)
開花してなるべく早い段階で4月から5月までに花がら摘みを兼ねて軽く刈り込み、形を整えます。
また、枯れてしまった枝や、重なり合ってしまった枝は、基部から切ってしまい風通しをよくしましょう。
ちなみに太い切り口には、枯れ込むのを防ぐために癒合剤を塗るようにしましょう。
まとめ
馬酔木とは樹木のことで、読み方は「あせび」と読みます。
毒性があり、馬酔木を馬が食べてふらついた状態を酔ったと例えたのが、馬酔木という名前の由来になります。
綺麗な花をつけたり、馬酔木という漢字から受けるイメージなどから、居酒屋などの飲食店の名前としてもつけられることがあります。
また、馬酔木という名前の有名な短歌雑誌や俳句雑誌などもあります。
綺麗な花をつけますので、よろしければご自身で育てて楽しまれてみてはいかがでしょうか。