皆さんはなぜひな祭りに桃の花が飾られるかをご存知でしょうか?
単純にひな祭りが行われる3月初旬は桃の花が咲く季節だし、色もピンクで可愛いし女の子向けのお祝いにはふさわしいから飾っていると思っている人はいませんか?
実は桃を飾る理由は可愛いからというわけではありません。
また、ひな祭りには桃以外にも橘なんかも飾ったりします。
もちろん橘にもきちんと飾る意味があるのです。
というわけで今回はひな祭りに飾る花と飾る意味をご紹介いたします。
他にも意外と知らない桃・梅・桜の花の見分け方もご紹介いたします。
そして、最後は花屋さんでの桃の花の枝の選び方から飾り方まで、実際の飾り方もご紹介しちゃいます!
ひな祭りに飾る花は?
桃の花
ひな祭りといえば、別名「桃の節句」ということで、桃の花を飾ります。
旧暦の3月3日は現在の4月にあたり、ちょうど桃の花が咲く頃だったので、ちょうど良かったようです。
現在ですと一ヶ月ほど桃の季節とは離れていますが、現在はお花屋さんでひな祭りに飾るようの桃は買えたりしますもんね。
雛人形の隣に桃の花を飾ったりすることも多いのではないでしょうか。
個人的には桃の花はピンクで女の子の節句には適している花かと思います。
ひな祭りに飾る桃は「ハナモモ」の花
ひな祭りに飾る花はなんと実桃ではないんです!
知っていましたか?
ではどういった桃をひな祭りに飾るのかといいますと、観賞用のハナモモの花を飾ります。
実桃の花とハナモモの花を比べると、ハナモモの花よりやや大きい八重桜くらいのサイズになります。
色はピンク、赤、白なんかがあります。
3色あると華やかになりますよね。
桜
意外!と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、ひな祭りに桜を飾るところも多かったりします。
桜自体も春の花ですし、淡いピンク色がとっても可愛らしいですもんね。
ちなみに甘酒に桜の花びらを入れて飲む地方もあるそうです。
なんかすごく粋でオシャレですよね!
橘(たちばな)
ミカンと同様に柑橘類で、ひな壇によく飾られています。
ちなみに橘の飾り方は決まっていて、雛人形に向かい東側に飾るのが決まりとなっています。
色もオレンジで元気なイメージですし、女の子の健やかな成長を願うお祝いにふさわしいのではないでしょうか。
菜の花
菜の花もひな祭りによく飾られます。
調べてみると、菜の花をひな祭りに飾るようになったのは最近のことらしいです。
菜の花というとおひたしなんかにして食べるイメージが強い方もいらっしゃるかと思いますが、黄色くて小さい花びらも可愛いですよね。
ひな祭りに花を飾る理由
桃の花をひな祭りに飾る意味と理由
昔、ひな祭りは現在で言うところの4月で時期的なものも確かにありました。
昔は現在のように暖かいビニールハウスの中で花を育てることはできませんものね。
しかし、ただ桃の花の季節だったからという理由だけではありません。
実は桃は「邪気をはらうもの」と信じられていました。
そう信じられた由来としてはイザナギノミコトという神様が、化け物に桃を投げることで追い払ったという話が元になっているようです。
さらには「百歳」を「ももとせ」と読むことから、桃は不老長寿の象徴でもあったわけです。
ですので、季節的な旬の花というだけでなく、厄災をはらい、健康を願う、という意味も込められているのです。
このことを知るとひな祭りと桃の花というのは実にうってつけのお花ですよね!
橘をひな祭りに飾る意味と理由
桃の花と並んで、ひな祭りに良く飾られるのが「橘」です。
橘を飾る理由はと言いますと、橘は昔から日本にあり、神のよりしろと呼ばれており、不老長寿を願うためになります。
橘はよく桃の花と一緒に飾られているかと思いますが、どちらも女の子の不老長寿を願う想いが込められていたんですね。
桜をひな祭りに飾る意味と理由
では桜はどういう理由でひな祭りに飾られるのでしょう?
実は桜にも邪気ばらいと魔よけの力があるとされています。
個人的には桜はピンクの色も淡く、優しげなイメージのある花なのですが、なんと魔よけが出来てしまう強い力を持った花だったとは驚きです。
なぜひな祭りは「桃の節句」というの?
こちらは先ほどご説明させていただいたように、3月3日が旧暦での4月で桃の花が咲く頃にちなんで、別名「桃の節句」と呼ばれるようになりました。
女の子のお祭りにふさわしい別名ですよね。
桃・梅・桜の花の見分け方
皆さんは桃・梅・桜の花を見分けることができるでしょうか?
いずれも色的には近しい色をしていて、見分けられない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
それではそんな人にためにご説明させていただきますね。
桃の花の見分け方
桃の花の判断ポイントは「1箇所に2つずつ花をつけていること」、「花が枝にくっついているように見えること」、「花びらの先端が若干とがっていること」の3点になります。
桜の花の見分け方
桜の花の判断ポイントは「伸びている茎の先端に花をたくさんつけること」、「枝と花とが離れていること」、「花びらの先端が割れていること」の3点になります。
梅の花の見分け方
梅の花の判断ポイントは「1箇所に1つずつ花をつけていること」、「花が枝にくっついているように見えること」、「花びらの先端が丸い」の3点になります。
開花順による見分け方
基本的にこの3つの花の開花する時期の順番は、梅⇒桃⇒桜という順番になります。
ですが、気候であったり、地域によって差がありますので、ご注意ください。
ひな祭りの桃の花の飾り方!
では実際にどうやってひな祭りに桃の花を飾ればよいのか、それをこれからご説明させていただきます。
桃の枝を買ったはよいけど、結局花は咲かなかったという例も多いようで、その辺も合わせてご説明いたします。
花屋さんでの桃の枝の選び方
ひな祭り用に需要が高まるので、桃の枝の流通は2月中旬からひな祭りごろまでになります。
ですが、実際の桃の花の開花タイミングは3月中旬以降となり、ひな祭りが終わってしまいます。
ですので、開花を早めるために、出荷前に暖かい場所で開花を早めたものが流通されていたりします。
だからといってどの桃の枝を買ってもひな祭りに開花するとは限りません。
桃の枝を選ぶポイントは、ぷっくりとしたピンクのつぼみがついている選ぶと良いです。
あまりにも固いつぼみですと、開花しない可能性があります。
また、キレイなピンクのものを選びましょう。
ピンクであっても黒ずんでいるものは乾燥している可能性があり、場合によって咲くことなく花が落ちてしまう可能性があります。
もしそんなことになったら悲しいですよね。
桃の枝ものを購入したらどうする?
まず重さのある花瓶を用意しましょう。
軽い花瓶ですと、桃の枝ものの重さに負けて倒れてしまう危険性があります。
また丁寧に扱わないとつぼみが落ちてしまうので、気をつけましょう。
そして細かい枝は枝の下の部分を斜めに切り、太い枝の場合は枝の下を十文字に切って生けましょう。
こうすることで、桃の枝が水を吸いやすくなるのです。
つぼみは霧吹きなどで乾燥を防いでくださいね。
もちろん、エアコンの風が当たるな場所なんかも乾燥するので避けるようにしましょう。
桃の花の生け方
桃の枝だけの場合の生け方のポイントは、桃の木が自然に咲いている感じで、ざっくりと生けてから、枝ぶりを調整するようにしましょう。
なお、このときに枝と枝がぶつかりあって、つぼみが落ちないように気をつけましょう。
また、桃ともう一種類の花の場合の生け方のポイントですが、たとえば同じ春の花であるチューリップの場合ですと、桃の枝の直線的な感じと、チューリップの曲線的な感じとを対比させるように生けたりするのも良いかと思います。
このように組み合わせる花の特徴をとらえて生けるとよいでしょう。
まとめ
ひな祭りというと、雛人形であったり、菱餅や雛あられなどの食べ物なんかを楽しまれている人が多いかと思います。
ですが、今回ご紹介させていただいたように、ひな祭りには桃の花をはじめとして、橘や桜などを飾る風習もあります。
そして、それらの花は単純に見た目に可愛かったりしますが、それ以外にも魔よけであったり、不老長寿であったりと、女の子が健やかに育つようにという願いが込められていますので、今年はぜひひな祭りにお花を飾られてみてはいかがでしょうか。